今週の見通し

一週間の株式相場見通しを、グローバルな視点から解説し、5つの参考銘柄も掲載しております。
※前週金曜日の夕方に更新しております。

2019年8月19日営業グループ


今週の株式見通し

 先週の日経平均株価は、米中貿易摩擦の長期化への懸念や、香港国際空港内での大規模デモが嫌気され、NYダウの大幅下落にサヤ寄せする格好で、下落して始まった。週半ば、米政府は中国に対する制裁第4弾の一部品目への発動を延期すると発表。ひとまず警戒感が和らぐ格好から買い戻しが入ったが、米国国債市場で、リセッション(景気後退)の前兆とされる長短金利の逆転が起き、14日の米国市場ではNYダウが800ドル安と今年最大の下落。日経平均株価も大幅に下落したものの、売り一巡後は20,400円を挟んでの膠着相場が続いた。



 スマホ銀行が「銀行業界」を変容させつつある。スマホ銀行とは、スマートフォンのアプリを介して預金や送金など銀行の機能を自宅等で利用できるサービスのことである。米調査会社によると、スマホ等で使えるデジタル銀行の市場規模は18年に33億ドル(約3,500億円)で、今後は年平均11.2%の成長が続くという。日本では銀行法上、金融機関以外が送金、受取りができなかったが、これでは銀行以外がFinTech(フィンテック)のような新しい技術を使った事業ができないため、関連する銀行法の改正と資金決済法の制定・改正が行われた。

 改正された銀行法では①「電子決済代行業」が、資金決済法では②「前払式支払手段発行業」と③「資金移動業」がそれぞれ設けられた。①「電子決済代行業」は「銀行口座」から「別の口座」への振込などを「預金者を代行して」銀行に対して伝達することができる。代表的なPay系としてLINE Pay(ラインペイ)やOrigami(オリガミ)などが登録している。②「前払式支払手段発行業」は、カード型電子マネーに位置づけられSuica(JR東)、ICOCA(JR西)や楽天Edyなどはこれに当たる。③「資金移動業」は、昨今のPay系サービスの中心だ。100万円までの少額取引に限定されるが、銀行法上の為替取引(振込、口座振替等)と同等の取引(送金、決済→手数料なし)が可能になる。

 こうした新法や改正による金融とIT(情報技術)を融合させるFinTech(フィンテック)の広がりは、スマホ銀行による従来銀行には無いサービスを生み出し、提供し始めている。海外の代表的な例として、中国アリババ集団は自社の電子商取引サイトなどの利用履歴やスマホ決済で集めたデータをAI(人工知能)で分析し、利用者の信用力を算出。算出された個人のデータを融資条件の参考にするという。

 スマホ上の金融アプリは世界的に力強い成長を見せている。いまや、全世界ダウンロード数は2016年から75%増となり、2018年現在で34億回に達している。2019年も従来型銀行とスタートアップ企業との戦いはますます激化し、既存の金融機関はデータ活用に秀でたIT勢力に自身の領域をさらに侵食される中、新旧の銀行マーケットのシェア争奪戦が激しくなるだろう。銀行業界もモバイルを制した者が、戦いを制する新たな時代に移行しているようだ。



 某調査会社によると7月の米国のPER(株価収益率)の実績値は20.4倍(英国14.9倍、日本12倍)、PBR(株価純資産倍率)3.5倍(英国1.8倍、日本1.2倍)、配当利回り1.87%(英国4.25%、日本2.46%)だという。

 7月に新高値をとった米国株は、ここから景気後退を予断を持って株価に織り込む為、不安定にならざるを得ない。安定期までの日柄調整は必要で、その間、東京市場も然りだろう。しかし日本株の割安感は、米国株の影響を限定的なものとするだろう。テーマに沿った直球勝負は「?」が付くが、ウォーレン・バフェット流に「人々西に走らば、我は東に向う時、極めて利運なり」的投資(直近、米銀行株保有大幅増判明)は一考の余地のある時期になってきたように思える。



参考銘柄

6099 エラン
【特色】全国の病院や介護関連施設を通じ利用者に身の回り品などをレンタルする「CSセット」提供
6594 日本電産
【特色】世界首位のHDD用など精密小型モーターから車載、産業用など中大型にシフト。買収積極的
6758 ソニー
【特色】AV機器大手。海外でブランド力絶大。イメージセンサー、ゲーム、映画・音楽分野に重点
7564 ワークマン
【特色】作業服、関連用品の専門チェーン。直営店のFC化推進。PB比率向上、全国展開目指す
7747 朝日インテック
【特色】産業用から出発、循環器治療のPTCAガイドワイヤへ展開。タイ、ベトナムでほぼ全量生産

出所:東洋経済新報社「会社四季報」

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2019年07月29日 (PDF:606K)
2019年07月22日 (PDF:609K)
2019年07月16日 (PDF:613K)
2019年07月08日 (PDF:613K)
2019年07月01日 (PDF:637K)
2019年06月17日 (PDF:642K)

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