今週の見通し

一週間の株式相場見通しを、グローバルな視点から解説し、5つの参考銘柄も掲載しております。
※6/23より、金曜日の夕方に更新しております。

2017年7月18日営業グループ

今週の株式見通し

 12日に行われた米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長による議会証言で金融引き締めペースを緩やかにすると示唆したことから、FRBが年内に複数回利上げするとの観測が後退した。これを受けて債券市場では金利が低下し為替はドル安円高、株式市場では中長期的に緩和策が続くとの見方からNYダウは高値更新となった。国内に目を向けると先週末時点で日経平均は5日移動平均線と25日移動平均線がデッドクロスとなっていたものの、11日には再びゴールデンクロスとなり、押し目らしい押し目を作らず引き続き膠着感の強い相場となった。



 国民年金と厚生年金の積立金を国内外の株式や債券で運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7日、2016年度の運用実績は7兆9,363億円の黒字となったと発表した。GPIFは資産の5割弱を国内外の株式で運用しており、昨秋以降の株価上昇で国内外の株式運用益が改善したことによって期間の損益率は+5.86%となった。また、あるアナリストはGPIFの4~6月期の運用益は約5兆3,000億円になると試算している。内訳は国内株式で約2兆3,000億円、外国株式で約1兆8,000億円、国内債券で約70億円、外国債券で約1兆1,000億円となっており、やはり国内外の株価上昇が利益を押し上げる計算となっている。

 そのGPIFは3日、新たな投資枠としてESG投資枠の設定と、その基準指数として米指数算出会社MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)や英FTSE(ロンドン証券取引所グループの子会社)が作った指数など3つを選んだことを発表している。ESG投資とは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字で、3つの課題に対する企業の取組をポートフォリオ組み入れ企業の判断材料とする投資のことだ。一部資料によれば、2016年のESG投資金額は全世界で22.89兆ドル(約2,586兆円)となっており、ESG投資は世界的な潮流となっているという。GPIFも6月末までに約1兆円をESG運用枠で投資したそうだ。

 海外では、ESG投資のパフォーマンスがESGを加味しない従来の投資を上回るという検証結果がいくつか報告されている。MSCIによると日本のESG評価は主要10ヶ国では5位、裏を返せば改善余地が大きいともいえる。今回のGPIFをはじめとする機関投資家が、ESG投資枠を本格的に拡大させるとするのであれば、日本においてもESG投資のパフォーマンスが従来の投資を上回ることが期待できる。そしてそのことが個人投資家のESG投資の動機付けとなるだろう。一方、日本企業が何らかの基準数値を意識しESGを高めることで、海外の長期マネー流入の環境改善にも寄与することとなるだろう。



 今週は20日、日銀金融政策決定会合後に黒田日銀総裁の会見と、ECB定例理事会後にドラギECB総裁の会見が予定されている。日銀は今回の会合で物価見通しを下方修正するとの見方もあり、利上げを始めている米やドラギECB総裁の「デフレ圧力はリフレに変わった。」との発言から長期金利が上昇している欧州などを横目に、日銀は当面の間現在の金融政策を維持せざるを得ないといったところか。

 今週から日経平均採用銘柄の3月期決算企業でも決算発表が始まる。銘柄によっては決算発表後に株価が急騰・急落することも考えられるので保有銘柄の決算発表日はしっかり確認しておきたい。そしてその急騰・急落は売りなのか買いなのか、決算内容から企業のビジョンを読み取って対処していくことが大切だ。

参考銘柄

4523 エーザイ
【特色】神経系、消化器系に強み。認知症薬、抗潰瘍薬を世界展開。米MGI買収でがん関連分野に注力
6098 リクル-ト
【特色】生活情報分野の販促メディア展開。人材募集・派遣業も。求人突合サイト「インディード」急成長
6954 ファナック
【特色】工作機械用NC(数値制御)装置世界首位。産業用ロボや小型マシニングセンタも。配当性向60%
7575 日本ライフライン
【特色】医療機器輸入商社。ペースメーカーなど心臓領域が得意分野、EPカテーテル等を自社生産
9984 ソフトバンク
【特色】日米で携帯事業、ネットへ展開。傘下にヤフー。持分に中国アリババ。IoT企業への脱皮図る

出所:東洋経済新報社「会社四季報」

当該参考銘柄は本資料作成時における、多岐にわたる材料・投資環境等を考慮し掲載しておりますが、銘柄の選定、投資判断の最終決定は、お客様ご自身の責任と判断でなさいますようお願いいたします。

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本書面は特定の金融商品の勧誘を目的として作成したものではなく、あくまで情報提供を目的とした書類です。書面上の株式市場見通し等は、本書面作成時の当社予想ですが、その後の市場動向・結果・影響等について当社が保証または責任を負うものではありません。また内容については予告なしに変更される場合もあります。本書面の著作権は当社に帰属します。当社の文章による承諾なしに、第三者への配布・コピー等はご遠慮ください。

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